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お仏壇の引越し・移動3つの方法と費用|魂抜きは絶対に必要?

お仏壇の引越し・移動3つの方法と費用|魂抜きは絶対に必要?
お仏壇を引越しする際には、家具の移動とは異なり特別な対応が必要な場合があります。
このページでは、お仏壇の引越し・移動を検討している方に向けて、必要な供養をはじめ、費用や移動方法、手順などの基本をご紹介します。また、魂抜き・魂入れの儀式における、お布施や服装のマナーについても触れています。

そもそも、お仏壇は移動させても問題ないの?

和室に置かれている伝統的なお仏壇

まず最初に気になるのは、「お仏壇は移動させても問題ないの?」という疑問ではないでしょうか? 結論、家具とは違い、お仏壇は基本的には移動させない方がいいとされてはいますが、やむを得ない場合には移動させても問題ないとされています。
ただし、お仏壇はご先祖様をお祀りする神聖な場所であり、お仏壇にも魂が宿っているとの考えから、宗派やお寺の考えによっては移動の前後に「魂抜き」と「魂入れ」という供養が必要になる場合もあります。

「魂抜き」の供養とは?絶対に必要?

お経上げする僧侶

お仏壇の引越しの際には、移動前に「魂抜き」と呼ばれる儀式(法要)が必要になる場合があり、その際は移動後に別途「魂入れ」の儀式が必要になります。以下に、魂抜きの役割と必要性、宗派による違いを簡単に解説します。

「魂抜き」の役割と必要性

「魂抜き」とは、魂が宿っている状態のものに対し、僧侶の読経によって魂を抜く儀式のことです。主に仏壇仏具の移動や処分の前に行われ、「閉眼供養(へいげんくよう)」「お性根抜き(おしょうねぬき)」とも呼ばれます。

一般的に魂が宿るとされているのは、手を合わせる対象である各宗派のご本尊(仏像や掛軸)とお位牌の2つです。購入の際には必ず「魂入れ」を行い、単なる物から手を合わせる対象へと変える役割があります。
※魂を入れる儀式は「入魂開眼供養(かいげんくよう)」、「お性根入れ(おしょうねいれ)」とも呼ばれます。
一方、お仏壇はお祀りするための場であり直接魂が宿るものではないとの考えから、お仏壇に対する魂抜きは不要とする傾向にあります。

ただし、お寺や地域の考えによってはお仏壇にも魂が宿るという考えを持ち、お仏壇に対しても魂抜き・魂入れが必要とする場合もございます。
独断で儀式を行わなかった結果、後になってお寺との間でトラブルが発生してしまう可能性もありますので、お寺に必ず事前確認をとっておきましょう。

■浄土真宗の場合は供養が異なる?
浄土真宗の場合も同様に儀式が必要なケースがありますが、その際は「遷座法要(せんざほうよう)」「遷仏法要(せんぶつほうよう)」と呼ばれる儀式を行います。浄土真宗では魂が宿るという考え方自体を持たないため、この儀式はお仏壇の置き場所(遷座)を変えることを目的として行われます。

魂抜きを自分で行うことはできる?

「魂抜きは自分たちだけで行うことはできないの?」というご質問をよくいただきますが、残念ながら魂抜きの儀式は自分の手だけでは行うことはできませんので、お寺に依頼するようにしましょう。
理由としては、仏式の供養の場合、基本的にお仏具やお仏壇を購入した時点で僧侶のお経上げによる魂入れを行っており、魂抜きをする際にも同様の作法に則ってお経上げいただく必要があるためです。

もし普段からお世話になっているお寺(菩提寺)がないという場合には、近隣の同宗派のお寺にご相談いただくといいでしょう。また、もしお墓が民間霊園の場合には、管理事務所にご相談することでお寺をご紹介いただける場合もあります。

お仏壇の引越し(移動)3つの方法と費用

お仏壇の引越しにかかる費用の総額目安

お仏壇の引越しにかかる費用総額は、平均するとおよそ【1万数千円~13万円程度】です。 実際にかかる費用の内訳は、大きく分けて「魂入れ・魂抜きのお布施代」と「お仏壇の移動代」の2つです。
費用相場に大きく幅があるのは、供養を依頼するお寺にお布施をいくら包むかや、お仏壇移動の依頼先によって価格が異なることが理由です。
※お布施の相場について詳しくは<こちら>の項目をご参照ください。

ここでは、お仏壇を移動させるための3つ方法と、それぞれの費用相場をご紹介いたします。依頼先を検討する際の参考になさってください。

(1)仏壇仏具の専門店に依頼する

お仏壇の移動サービスに対応している仏壇仏具店に依頼する方法です。お仏壇の梱包や移動先での設置を行ってくれるケースもあり、自分一人で対応するのが不安な方にもおすすめです。
ただし、引越し業者とは別に依頼するため、タイミングが揃わず、当日慌ただしくなってしまう可能性があります。また、お仏壇の状態や移動先によっては依頼ができない場合もあります。

【費用相場…1万円〜10万円程度】

■はせがわのお仏壇移動サービス

はせがわでは、お仏壇移動サービスを提供しております。屋外の移動のほか、屋内や敷地内の移動も可能です。

【料金…5,500円(税込)~】
※上記は、弊社のお仏壇をご購入のお客様で、移動距離が片道20km未満 かつ お仏壇の3辺合計が150cm未満の場合です。
※お仏壇の梱包・設置や、クレーン搬入などの特殊作業が必要な場合は、別途料金が発生します。
※屋外の移動に関しては弊社の協力会社が実施いたします。

他社で購入のお仏壇の場合や、移動距離・お仏壇の大きさに応じて、金額が変動します。お近くのはせがわにお問い合わせください。
※移動元及び移動先のご住所によっては、当社での対応ができかねる場合がございます。

>>最寄りのはせがわ店舗を探す

(2)引越し業者に依頼する

大手の運送会社や引越し業者であれば対応してもらえる場合がほとんどです。他の引越し家具と一括で運ぶことができるので、手間が少なくスムーズに引越しを行うことができます。
お仏壇の材質によっては適切な梱包をしないとキズがついてしまう場合もありますので、安心して任せられる業者かどうか事前によく確認し、複数の業者を比較検討するようにしましょう。

業者によっては、お仏壇の魂抜きをしていないと依頼を受けてもらえないケースもありますので、もしも魂抜きを行わずに移動したいという場合には注意が必要です。

【費用相場…1万円〜2万円程度】
※業者によっては、運搬時の破損に備えたお仏壇の保険など、オプション料金が別途発生することもあります。

(3)自分で移動する

お仏壇の移動については、自分の車に積んで運んでも問題はありません。その際は、お仏壇が倒れないようにしっかり固定し、中のお仏具は必ず取り出して厳重に梱包して運ぶようにしましょう。メリットとしては、自分だけで済ませることができるため、かかる費用が梱包代やガソリン代だけで済むといった点があります。
ただし、お仏壇は重量があるためかなりの労力を必要とすることや、取り扱いを間違えると破損に繋がるといったデメリットも多いため、できれば仏壇店や業者へ依頼することをおすすめします。

【費用相場…数千円程度】

お仏壇の引越し7つの手順

お仏壇引越しの大まかな流れ

魂抜き・魂入れの儀式を伴ったお仏壇の引越しを行うにあたっての大きな流れは、【法要とお仏壇移動を依頼の上、旧居で魂抜き→お仏壇を移動→新居で魂入れ】の3段階になります。お寺や仏壇店への依頼を含めると、できれば引越しの一か月前くらいから余裕を持って準備を始めると安心です。
この項目では、お寺への依頼なども含めた全7ステップで詳しく手順をご紹介いたします。

引越し1か月前

1.菩提寺に供養の依頼を行い、日程を決める

まずは、日ごろからお世話になっているお寺に連絡をし、供養(魂抜き・魂入れ)を依頼して儀式の日程を決めます。魂抜きについては、できれば引越しの1週間前くらいには済ませておくとバタバタせず安心です。
なお、もし遠方へ引越しする場合は、魂抜きについては引越し先のお寺を紹介してもらう形で対応していただくケースもありますので、事前に相談しておきましょう。

2.仏壇店や業者に頼む場合は、仏壇移動を依頼しておく

魂抜きの日程が決まり次第、仏壇店または業者へ依頼を行います。お仏壇の移動は魂抜きが終わってからでないと行えないため、日程を決める際は魂抜きよりも後になるよう注意しましょう。

お仏壇移動は仏壇サイズによって異なりますので、あらかじめお仏壇のサイズ(縦×横×奥行)を測って控えておきましょう。また、搬出・搬入経路に問題がないかの確認や、新居での設置場所などの検討も事前に済ませておくようにしましょう。

引越し1週間前~前日

3.旧居で魂抜きを実施し、僧侶にお布施を渡す

儀式当日になったら旧居に僧侶をお招きし、魂抜きを行っていただきます。当日は、僧侶へのお礼として「お布施」が必要なほか、場合によってはお供え物なども必要なケースがあります。儀式当日に必要なものを事前に確認しておくようにしましょう。
お布施の相場や渡し方などのマナーについて詳しくは<こちら>

4.引越し前日までに、外せる仏具は外して分けておく

お仏壇を移動させる際は、中に飾ってあるお仏具や、棚などの外せるパーツなどは事前に外し、段ボールなどに入れてまとめておくようにしましょう。その際、お仏具を外す前にお仏具が飾ってある状態の写真を撮って控えておくと、飾り直す際に迷わず済むので便利です。

仏壇店以外の業者へ依頼する場合には、お仏像やお位牌などの大切なお仏具は、なるべく自分の手で移動させるようにすると安心です。その際は、パーツごとに分けて丁寧に梱包するようにしましょう。

引越し当日

5.お仏壇を新居に移動させる

仏壇店や業者に依頼する場合はお仏壇を預け、自分の手で行う場合は車に積み込んで新居に移動させます。なお、絶対的な決まりはありませんが、地域やお寺の考えによっては「旧居を先に出て、最初に新居に入る」といったマナーがある場合もありますので、お寺や近所の方に事前確認しておくと安心です。

引越し後~数日中

6.仏具を飾り直す

新居にお仏壇が到着したら梱包を解き、事前に撮影しておいた飾り付け写真を見ながら、お仏具を飾り直します。もし仏壇店に依頼した場合には、飾り付けまで含めて対応してもらえる場合もございます。

7.新居で魂入れを実施し、僧侶にお布施を渡す

儀式当日になったら新居に僧侶をお招きし、再度の魂入れを行っていただきます。魂抜きの時と同様に、お布施のほか、お供え物なども必要な場合がありますので事前確認しておきましょう。
魂入れまで終わればお仏壇の引越しは完了となりますので、これ以降は今まで通りにお仏壇のお参りをしていただいて構いません。

【お布施・服装】魂抜き・魂入れに関するマナー

不祝儀袋に表書きする人物の手元

お寺に供養をお願いする際には、いくつか守るべきマナーがあります。以下に、お布施に関するマナー(相場・準備方法・渡し方)、法要当日の服装といった2つの基本マナーをご紹介いたします。

お布施に関するマナー

お布施の相場

【費用相場…1万円〜3万円程度】

地域やお寺の考えによっては高額になる場合もございますので、悩まれた際はお寺に直接お問い合わせいただくとよいでしょう。
また、送迎車などを手配せずご自宅まで直接お越しいただく場合は、交通費として別途「御車代(おくるまだい)」が必要になる場合もあります。御車代の相場は5,000円程度とされており、お布施の封筒とは分けてお渡しするのがマナーです。

4万円などの「4」を含む金額は、死を連想させることから避けるべきといわれています。

お布施の準備方法

お布施の袋

お布施を入れる袋は大きく分けて2種類あります。現金を半紙で包んだ上から「奉書紙(ほうしょし)」と呼ばれる和紙で包む形が丁寧なマナーですが、奉書紙が手に入らず用意が難しい場合などには、簡易的な白封筒を使用しても問題ありません。
※お寺や地域の慣習によっては、白黒や黄白の水引を使用する場合もあります。
>>お布施袋の商品ページはこちら

■表書きの仕方
封筒の表には「お布施」または「御布施」と書き、その真下に施主の名前を記載します。文字が印刷された封筒も販売されていますので、仏壇仏具店や文具店、スーパーなどで購入するのもよろしいでしょう。
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■裏書きの仕方
裏書きは、封筒の左下に連絡先(住所や電話番号)と金額を記載します。中袋があるタイプの場合は外包みには書かず、中袋の表面に金額、裏面に住所や氏名などを書きましょう。
文字を書く際には、毛筆または筆ペンを使用し、通常の濃い黒色を使用します。また、お札の向きは、肖像画の方が封筒の正面・肖像が上側に来るように入れます。

お布施の渡し方・タイミング

袱紗(ふくさ)

お布施の袋を素手で直接お渡しするのは失礼にあたりますので、「袱紗(ふくさ)」という入れ物に入れて持ち運び、中から袋を取り出して「切手盆(または名刺盆)」と呼ばれるお盆に載せてお渡しするのがマナーです。切手盆の用意が難しい場合は、お盆付の袱紗が便利です。
法要が始まってしまうとなかなか渡すタイミングがなくなってしまいますので、法要が始まる前にお渡しするのがよいでしょう。
>>袱紗の商品ページはこちら

法要当日の服装マナー

葬儀や一周忌などの法要と一緒に魂入れを行う場合には礼服が望ましいですが、弔事と関係なく単独で行う場合には平服でも構いません。

  • 男性…スーツ
  • 女性…綺麗めなワンピース、スーツなど

※派手な色味のデザインや露出の多いもの、アニマル柄やファーなどの殺生を連想させる服装は避けるようにしましょう。

お仏壇の引越し・移動に関するよくある質問

部屋に積まれた段ボール

最後に、自宅内における仏壇移動やお仏壇の処分など、お仏壇の引越し・移動にまつわるよくある質問をピックアップしてご紹介いたします。

Q1.自宅内、または同じ敷地内の別家屋に移動させる場合にも法要は必要ですか?

A.前提としてお仏壇の法要自体が不要とする場合も多いですが、そのほか、移動が屋内か屋外かによっても必要性が変わるケースがあります。

【自宅内移動の場合】
模様替えなどの理由による自宅内移動の場合は屋内になりますので、基本的に法要は不要とされています。ただし、お仏壇の設置場所についてはいくつか注意するべき点がありますので、置き場所は慎重に選びましょう。
>>お仏壇の配置について詳しくはこちら

【同じ敷地内の移動の場合】
敷地内にある別の家屋に移動させる場合には、屋外の移動を挟むため、お寺の考えによっては引越し時と同様に魂抜き・魂入れの法要が必要になる場合もあります。この場合は、できれば同日の内に2つの法要を済ませてしまうとスムーズです。

Q2.引越し時にお仏壇を処分したい場合はどうしたらいいですか?

A.お仏壇を処分(ご供養)する場合には、主に以下4つの処分方法がございます。

  1. 菩提寺に依頼する
  2. 仏壇仏具専門店などの業者に処分を依頼する
  3. リサイクル業者に依頼する
  4. 自治体に依頼する

はせがわでは、お仏壇のご供養(処分)サービスも提供しております。お仏壇の種類や大きさによって価格は変動しますが、【お引取りのみの場合は49,500円~79,200円(税込)、はせがわで新しいお仏壇をお買い替えの場合は19,800円(税込)】で承っております。
サービスの詳細については、お近くのはせがわ店舗までお問い合わせください。
>>お仏壇の処分について詳しくはこちら

Q3.引越しにあたり、お仏壇を一時的に預かってもらうことはできますか?

A.引越し業者によっては、魂抜きした状態のお仏壇であれば、一時的な預かりサービスを提供している場合もあります。
その際の価格相場は、一か月当たり2,000~5,000円程度とされています。

Q4.今あるお仏壇が古く傷んでしまっているのですが、修理と買い替えのどちらの対応が適切ですか?

A.お仏壇の状態にもよりますので、軽度の傷みであれば修理、痛みが激しい場合にはお買い替えをオススメしています。

はせがわでは、お仏壇やお仏具の修理(修復)やクリーニングも承っております。今あるお仏壇の傷みが気になる方は、是非一度はせがわまでご相談ください。
>>お仏壇・お仏具の修理について詳しくはこちら
>>お仏壇の買い替えについて詳しくはこちら

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