終活の内容とお悩み別相談窓口
終活(しゅうかつ)とは、人生の終わりについて考え、備える活動のことです。
やるべきことは多岐に渡るため、「何をしたらいいの?」「何から始めたらいいの?」という疑問の声をよくお聞きします。
ここでは、終活で特にやっておきたいことと、それぞれの相談先について紹介いたします。
終活でやっておきたいこと
終活でやるべきことは一人一人異なり、多岐に渡ります。
最期まで自分らしく生きるため、また、残された家族の負担を軽減するために、下記の項目を優先的に取り組むといいでしょう。
- 生前整理(物品の整理と片付け)
- 財産整理や資産管理
- 医療・介護に関する意思決定
- 葬儀・お墓に関する意思決定
- エンディングノートの作成
- 遺言書の作成
- 大切な人へのメッセージ作成、やりたいことのリスト化 など
■終活について詳しくはこちら
終活の意味や目的、始める時期と、具体的にやるべきことを7つにまとめて解説しています。
終活のお悩み別相談先
終活について相談できる窓口を、終活のお悩み別に解説します。
◆よくある終活のお悩み
※クリックで該当項目に遷移します。
何から始めたらいいか分からない・全般的に相談にのってほしい
終活を始めるにあたり、まず浮かぶのが「何から始めたらいいか分からない」という疑問です。
終活でするべきことに順番や決まりはありませんが、スムーズに活動を進めていくためにアドバイスが欲しいという方も多いと思います。そのような方におすすめな相談先をご紹介します。
お住まい地域の市区町村役所(役場)
身寄りのない人や、一人暮らしの高齢者が年々増加している背景から、終活のサポートを行う自治体が増えてきています。
基本的に市民なら誰でもサポートを受けられますが、対象者の条件に所得制限を設けている場合があります。また、相談が日時予約制となっている自治体も多いため、事前にお住まいの市区町村役所(役場)に確認を取ることをおすすめします。
◆自治体が実施している終活支援の一例
- 終活相談窓口の開設
- エンディングノートの無料配布・作成支援
- 専門家を介した無料の終活セミナー・相談会の開催
- 葬儀・納骨先の生前契約(葬儀社などと提携)
- 安否確認(定期訪問サービス)
- 緊急時の親族・知人への連絡
- リフォームの補助金支給 など
自治体のサービスはあくまで相談・見守りであるため、終活の具体的なサポート(生前整理、遺言書の作成など)については、専門家へ依頼しましょう。
【費用相場…基本無料】
葬儀の生前契約など、紹介先の企業で商品の購入やサービスを受ける場合は適宜費用が発生します。
民間の終活相談窓口
民間の終活相談窓口を利用することもおすすめです。経験豊富なスタッフが一人一人の終活事情に合わせて、手厚く適切なアドバイスや説明をしてくれることが魅力です。終活について専門的に学んだ「終活カウンセラー」や「終活アドバイザー」、「終活ライフケアプランナー」に対応してもらえる場合もあります。
また、専門のサポートが必要な場合は、各種専門家を紹介してくれるサービスもあります。
【費用相場…相談は無料で受けられることが多い】
費用は企業・団体によって異なるため、事前によく確認しましょう。
はせがわでは、相続や遺品整理、不動産など、葬儀後に発生する様々なお悩みに対して、各種専門家と協力してお客様をお手伝いする「ピースフルライフサポート」サービスをご提供しております。もちろん、終活に関する生前のご相談も可能です。
初回のご相談は無料です。最寄りのはせがわ店舗だけでなく、お電話やオンライン相談も可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
家・部屋の物品を生前整理したい
身の回りの生前整理(物品の断捨離)は、終活でやるべきことの中でも手を付けやすく、多くの人が実践しています。
しかし、整理・片付けを必要とする物品が大量にある場合、自分の力だけでは処理しきれないケースがあります。
そのような場合に、整理・片付けを代行してくれる相談先をご紹介します。
生前整理の代行業者
物品が多すぎて自力で整理するのが困難な場合は、生前整理(または遺品整理)の代行業者に依頼するのも一つの方法です。
【費用相場…30,000円~300,000円ほど】
費用は家の大きさや片付けの規模にもよります。粗大ごみなど処分に手間がかかるものも片付けてもらうことができ、便利です。
※業者によってサービス内容に違いがありますので、詳しくは各業者へ確認することをおすすめします。
財産整理や老後の資金管理について相談したい
現在保有している財産を把握し、整理することは、相続を考える上で欠かせません。
また、現代は「人生100年時代」ともいわれ、老後の資金計画が重要な時代です。
退職後、資金不足に陥らないためにも、財産整理や資金管理に関わる相談先をご紹介します。
ファイナンシャルプランナー(FP)
ファイナンシャルプランナー(FP)とは、金融に関する幅広い知識と資格を有し、人生のマネープランを設計してくれる専門家です。家計の見直しや将来に備えた資金計画の策定など、お金の不安に対して全般的に相談にのってもらうことができます。
【費用相場…有料の場合、1時間当たり5,000円~10,000円ほど】
相談料は無料・有料どちらのケースもあるため、事前に確認しましょう。
銀行
銀行では、資産運用、ローンの借り換えなど、資産全般に関する具体的な相談が可能です。
【費用相場…相談自体は無料でできるケースが多い】
弁護士、司法書士
債務整理について相談したい場合は、専門家である弁護士や司法書士に依頼しましょう。借金などの「マイナスの財産」は相続対象となるため、生前に整理しておくことで家族への負担を減らすことができます。
【費用相場…30分~1時間あたり5,000円ほど】
医療や介護について相談したい
延命治療の有無や認知症になった場合の対応など、万が一に備えて準備や意思表示をしておくことは、終活において重要です。自分や家族がどのような制度を利用できるのか、生前に確認しておきましょう。
医療や介護に関して不安や疑問がある場合の対応窓口を紹介します。
お住まい地域の市区町村役所(役場)
市区町村役所(役場)の担当窓口(福祉課、介護保険課など)で、福祉・介護について相談ができます。また、必要なサービスや制度に繋いでもらうこともできます。
【費用相場…基本無料】
地域包括支援センター
地域包括支援センターでは、高齢者が住み慣れた地域で過ごせるよう、介護や健康に関わる包括的な相談と支援を行っています。65歳以上の高齢者と家族が利用できます。
◆サポート内容の一例
- 健康面や生活面などの総合的な相談
- 介護予防サポート
- 成年後見人制度の利用サポート
- 医療ソーシャルワーカーの紹介 など
【費用相場…基本無料】
紹介された施設やサービスを利用した場合は別途料金が発生する場合があります。
地域包括支援センターの一覧は下記の厚生労働省ホームページ(外部リンク)をご確認ください。
※外部リンク
「地域包括ケアシステム(2.地域包括支援センターについて)|厚生労働省」
医療機関
現在療養・入院されている方など、医療に関するお悩みがある場合は、病院に所属している医療ソーシャルワーカーに相談するとよいでしょう。
医療ソーシャルワーカーは、療養中の患者やその家族の抱える心理的・社会的な問題の解決や、医療費・生活費に関する問題、退院後の社会復帰支援など、医療に関する不安に幅広く対応し、問題の解決に向けて援助してくれます。
【費用相場…医療機関によって異なるが、多くの場合は無料】
葬儀について知りたい・生前契約したい
終活では、自身の死後についても備えておくことが大切です。
特に、葬儀社や葬儀内容は、残された家族が落ち着いて検討するような時間が取れないケースが多く、内容や費用について後悔することも少なくありません。そうならないためにも、葬儀に関する自身の希望を生前に伝えておきましょう。
葬儀社
自分の希望する葬儀の規模や形式などについて、葬儀社に生前相談しておくと安心です。葬儀社によっては、セミナーやイベントなどを開催している場合もありますので、参加して会社の雰囲気を確かめてみてもよいでしょう。
葬儀の生前契約や、互助会へ入会し葬儀費を積み立てることで、残された家族への負担を軽減することができます。
ただし、本人の死後に家族がそのことを知らず、別途葬儀の依頼をしてしまうケースがあります。そうならないために、エンディングノートに書き残すか、家族に直接契約内容を伝えておきましょう。
【費用相場…セミナー・イベントは無料で参加できることが多い】
お墓の準備・納骨方法について検討したい
一般的に、四十九日法要で納骨を行います。お墓(納骨先)がまだ決まっていないという場合は、生前に準備をしておくことで、いざという時に慌てずにすむので安心です。
また、お墓は相続税の課税対象外なので、生前に準備することで相続税の節約にもなります。納骨先や納骨方法について相談できる窓口をご紹介します。
寺院・霊園または、石材店や墓石を取り扱う仏壇店
墓所を選ぶ場合、直接寺院や霊園に赴く方法もありますが、石材店や墓石を取り扱う仏壇店に相談することで、複数の墓所や納骨の形式からニーズに合った所を案内してもらうことができます。
【費用相場…多くの場合、相談や案内は無料】
はせがわは、国土交通大臣の建設業許可を受け、墓石の施工を承っております。経験豊富なスタッフがお客様のご要望を丁寧にヒアリングさせていただき、当社の基準を満たした300か所以上の優良墓所からお客様にふさわしい墓所を無料でご案内しております。店舗またはお電話でお気軽にお問い合わせください。
また、お墓が不要になった人に向けて、「墓じまい」のご相談も承っております。■お墓じまいについて詳しくはこちら
お墓じまいの具体的な方法や、費用の目安、トラブルの対策方法について解説しています。
エンディングノートの書き方を知りたい
「エンディングノート(終活ノート)」は、人生の終わりに備え、自分の気持ちや死後の手続きに必要な情報を記しておくものです。
作成は任意で、内容や書き方に決まりはございませんが、決まりがないからこそ、何を書いたらいいのか・どのように作るべきなのか悩んでしまう方は多いと思います。エンディングノートの作成について相談できる窓口をご紹介します。
一部の市区町村役所(役場)
エンディングノートを無料配布している市区町村では、窓口やセミナーなどでノートの書き方を紹介していることが多いです。終活の相談窓口が開設されている場合、相談してみるとよいでしょう。
【費用相場…基本無料】
民間の終活相談窓口
民間の終活相談窓口でもエンディングノートに関する相談が可能です。過去の相談実績をもとに、的確なアドバイスを受けることができるでしょう。
【費用相場…無料の場合が多い】
■エンディングノートについて詳しくはこちら
エンディングノートの選び方・作り方や、書くべき8つの項目について解説しています。
遺言書を作成したい・相続について相談したい
相続や遺言書の作成に関する相談・サポートは、法律の専門家や信託銀行へされることをおすすめします。煩雑な手続きを代行してもらえるだけでなく、遺言書が不備によって無効になる可能性が低くなります。
法律の専門家への相談・終活サポートの依頼は基本的に有料です。
信託銀行は、相談自体は無料で行っているケースが多くみられます。
弁護士
弁護士は、相続トラブルが発生した場合、本人の代理として交渉・調停・裁判などの対処が可能です。相続トラブルの心配がある場合は、弁護士に相談しておくことをおすすめします。
【費用相場…200,000円~3,000,000円ほど】
※相続財産の金額によって異なります。
司法書士
相続財産に不動産が含まれる場合、司法書士に不動産の名義変更を依頼することができます。費用の相場は、下記の通りです。
【相続登記の費用相場…70,000円~150,000円ほど】
行政書士
行政書士では、相続手続きにおける資料の収集(戸籍謄本等)や、書類の作成(遺産分割協議書等)を行います。弁護士等に相続手続きを依頼するよりも費用が割安です。
【相続手続きの費用相場…70,000円~150,000円ほど】
また、行政書士では遺言書の作成もサポートしています。遺言書の作成は、弁護士や信託銀行にも依頼することができますが、弁護士や信託銀行に比べ、費用が安いことも特徴です。
【遺言書作成の費用相場…100,000円~150,000円ほど】
信託銀行
「遺言信託」を利用することで、遺言書の作成、保管、相続時の遺言執行業務までワンストップで依頼することができます。サービスは充実していますが、行政書士などに比べると料金が割高になる傾向があります。
【費用相場…遺言書作成から遺言執行業務まで全て依頼する場合、1,300,000円~数百万円ほど】
相続税について知りたい・節税対策をしたい
保有している財産の金額が相続税の基礎控除額を超える場合、相続時に相続税が課税されます。
相続税がいくらかかるのか、また、生前にできる相続税対策を知りたい・相談したいという場合は、専門家への相談が最適です。
税理士
遺産相続時に相続税の発生が予想される場合、税理士への相談がおすすめです。具体的にどの程度の相続税が課税されるかシミュレーションをしたり、相続税の節税方法についてアドバイスを受けたりすることが可能です。
【費用相場…1時間あたり10,000円~30,000円ほど】
■相続について詳しくはこちら
相続の基礎知識と、財産目録の作成、遺言書の作成、戸籍謄本の準備、相続税対策の4点について詳しく解説しています。
終活セミナー・イベントって何をするの?
終活への関心が高まる昨今、終活関連のイベントやセミナー(講座)が、全国各地で開催されています。終活を始めるきっかけになり、不明な点をその場で相談することも可能です。
ここでは、終活のイベント・セミナーとはどのようなものか、解説します。
終活イベント・終活セミナーとは?
終活イベント・終活セミナー(講座)とは、終活に関心がある人、終活を始めようとしている人を対象に、複数の参加者を募って実施される説明会や相談会の総称です。一人で相談に行くのは勇気が出ないという方でも、多くの方が集まるイベント形式のものであれば、気軽に参加することが可能です。
自治体が非営利で行っているものや、民間企業が開催しているものなど、様々な団体・法人により催されています。料金は無料の場合がほとんどですが、セミナー内容や講師によっては有料の場合もあります。
事前予約が必要な場合もありますので、各イベント・セミナーの概要をよく確認して参加しましょう。
イベント・セミナーの内容は?
終活の概要を説明するものであったり、遺言書の書き方をレクチャーするものであったり、主催の団体・会社や講師によって様々です。
質疑応答の時間や個別の相談ブースが設けられていることもあり、気になることを会場で相談することもできます。そのため、自分が相談したい内容に当てはまる分野のイベントやセミナーに参加するのがおすすめです。
遺影の撮影会など体験型のイベントもあり、終活について知識が無くても楽しみながら学ぶことが可能です。
どこで開催されているの?
終活セミナーやイベントは、全国各地の公共施設や、葬儀社、寺院・霊園、仏壇店、ショッピングモールなど様々な場所で開催されています。
また、最近は自宅に居ながらオンラインで参加できるイベントも増えてきているようです。
終活の相談に関するよくある質問
終活の相談に関してよくある3つの質問に回答します。おひとりさまの終活についても解説しています。
Q1. 終活の相談をしたいと思いますが、どのような相談方法がありますか。
A. 相談方法は大きく3つに分かれます。
- 窓口などで直接相談
- 電話相談
- メールなどインターネット上で相談
相談には予約が必要な場合もありますので、まずは電話またはインターネットのメールフォームなどから確認することをおすすめします。
Q2. 相談費用はどの程度かかりますか。
A. 相談先によって料金が異なります。
無料で相談できるケースが多いですが、団体・企業によっては有料の場合がありますので、事前確認をおすすめします。(弁護士など法律の専門家に相談する場合は基本的に有料です。)
また、無料の場合でも相談内容や回数に制限がある場合もありますので注意しましょう。
Q3. おひとりさまの終活でやっておくべきこと・相談しておくべきことはありますか。
A. 身寄りがいない場合、法律の専門家や信頼できる第三者と「死後事務委任契約」を結ぶことをおすすめします。
「死後事務委任契約」とは、本人が死亡した後、葬儀・納骨や遺品整理といった事務的な手続きを委任する契約のことです。親族がいない場合でも、内縁者や友人、法律の専門家(弁護士、行政書士、司法書士)、信託銀行などに依頼することが可能です。
また、財産の管理を代理人に委ねる「財産管理委任契約」や、認知症などの判断力低下に備え、自身で後見人を選べる「任意後見制度」も活用すると老後も安心です。
認知症や病気などにより判断力が欠けた状態になると、契約を結ぶことができなくなります。そのため、元気なうちに終活を始めることが重要です。
終活のご相談は、はせがわへ
はせがわでは、遺品整理、相続相談、不動産、保険などに関するご不安を解消するため、様々な専門家と協力しております。
はせがわの「ピースフルライフサポート」とは?
葬儀後に必要な手続きについて、各種専門家がお客様のサポートをいたします。
終活の一環として、生前のご相談も承っております。
全国130店舗以上の窓口のほか、インターネットでのお問い合わせ、フリーダイヤルにてご相談が可能です。初回相談や各種お見積りは無料です。
はせがわの終活サポートサービス「終活なむでもパック」
お仏壇のはせがわでは、お客様の終活をサポートするサービス「終活なむでもパック」もご提供しています。
「終活なむでもパック」は、お客様のお困りごとに応じて安心な事業者、専門家を紹介するサービスです。ご相談は無料で承ります。
ご自身の葬儀や納骨、お仏壇やお墓の管理、お部屋のお片付けなど、終活に関する様々なお困りごとをお持ちの方は、ぜひはせがわにご相談ください。
この記事を監修した人
司法書士・行政書士法人オーシャン
横浜・渋谷・藤沢エリアを中心に、年間2,000件超の相続業務を担当する国内屈指の相続専門事務所。また、グループ内の株式会社では、相続遺言関連業務に特化した国内最大級の士業向け勉強会(相続遺言実務家研究会)を運営し、全国の士業に対する業務レクチャーも担当。
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