いつから飾る?お盆飾りの期間
お盆飾りは、お盆の期間中(7月13日~16日、または8月13日~16日の4日間)お飾りをするのが一般的ですので、お盆初日に間に合うようにお飾りしましょう。当日あわただしくならないように、お盆月に入ったくらいのタイミングから余裕をもって飾り始めると安心です。
なお、お盆飾りの片付けは「送り火」が終わってから行なうため、お盆最終日の16日当日か、遅くなってしまうようであれば翌日に行います
※お盆の期間は地域によって異なります。詳しくは以下のページをご参照ください。
■お盆の期間について詳しくはこちら
一般的なお盆期間をはじめ、東京や沖縄など地域別の日程、一般的なお盆休み日程などを具体的に解説します。
地域にもよりますが、仏具店などでは6月頃からお盆用品が並び始めます。お盆の直前になると、人気の提灯などは売り切れてしまう場合もありますので、複数の提灯を見比べて検討したい方は早めにご準備いただくのがおすすめです。
盆棚(精霊棚)とは?基本の飾り方
お盆には、普段お参りしているお仏壇だけではなく、祭壇を使ってお盆飾りをするのが一般的です。お盆に使用する祭壇を「盆棚(ぼんだな)」や「精霊棚(しょうりょうだな)」と呼び、最上段にお位牌をお祀りしてご先祖様をお迎えします。
このお位牌を依代(よりしろ)にしてご先祖様が帰ってこられるため、お盆時期は盆棚にお供え物やお盆飾り、盆提灯などを並べておもてなしをします。
ここでは、盆棚を使った一般的な飾り方や、お盆中のお仏壇はどうすべきか、盆棚の購入場所などを解説します。
盆棚を使った一般的な飾り方
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■お飾りの基本
- 盆棚は、お仏壇の前または横に盆棚を設置します。
- お位牌は、盆棚の一番上にお位牌を並べます。また位牌のまわりには、霊前灯と呼ばれる小さな提灯や盆花を飾ります。
- お供え物は中段~最下段、お参りの道具は最下段に並べます。
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提灯は、盆棚の脇に対となるように飾ります。
※家紋入り提灯と絵柄入り提灯の両方を飾る場合は、一番奥に家紋提灯、手前側に絵柄入り提灯が来るようにし、扇形に広がるように飾ります。 - 地域によっては、盆棚の四隅に青竹を立てて並べ、竹の上にしめ縄を張り巡らせて結界とし、しめ縄にはほおずきや昆布などを吊るす場合もあります。
お盆の時、お仏壇にもお飾りはするべき?
お盆は盆棚がメインとなりますので、お仏壇には特別なお飾りをする必要はなく、お参りも盆棚前で行うだけで問題ございません。
ただし、もしスペースの問題でお仏壇と盆棚が全く違う部屋になってしまうようであれば、御本尊様(お仏像やお掛軸)に対しても手を合わせるなど、簡単でも感謝の気持ちをもってお参りしましょう。また、決まりはありませんが、お盆期間中にお仏壇の扉を閉める地域やご家庭もございます。
盆棚はどこで入手する?代用は可能?
盆棚は、仏壇専門店やホームセンターなどで購入するか、ご葬儀で使用した祭壇をそのまま保管しておき、盆棚として再活用する場合が一般的です。
また、リビングの一角に省スペースで飾ったり、モダンでコンパクトなお仏壇に合わせるため、近年は経机(きょうづくえ)や小さいテーブルを盆棚の代わりとして使用する方もいらっしゃいます。
盆棚・精霊棚の商品ページはこちら>>
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■盆棚の組み立て方を動画で解説
盆棚を初めて組み立てる方に向けて、はせがわのスタッフが、具体的な手順に沿って組み立て方を解説します。
盆棚のほかに「水棚(みずだな)」をお飾りする地域もある
地域によっては、盆棚のほかに、「水棚(みずだな)」と呼ばれる棚も別途お飾りする地域もあります。
盆棚が屋内でご先祖様をお迎えするためのものであるのに対し、水棚は屋外で無縁仏を供養するためにお飾りします。
水棚の上には、「水の子(みずのこ)」と呼ばれる、なすときゅうりを賽の目に切って洗米をかけたものを蓮の葉に乗せてお供えするのが一般的とされています。
設置する時期やお参りの仕方は地域やお寺様によって変わりますので、お世話になっているお寺などに伺うと安心です。
【共通・地域別】代表的なお盆飾り
お盆提灯などのお盆飾りは、故人様への気持ちを形で表すためのものとされており、感謝や歓迎の気持ちを込めて華やかににお迎えします。また、地域によって使用するお飾りが異なる場合もございます。
以下に、お盆に飾る代表的なお盆飾りとその意味を、全国共通のものと地域別のものに分けて具体的にご紹介します。
全国共通のお盆飾り
お盆提灯
帰ってくるご先祖様への目印として、昔は外に灯篭を高く掲げていました。今でもこの風習が残っている地域もありますが、これに足を付けて室内に置いたものが提灯です。昔は灯りが贅沢品でしたので、提灯飾りは最上のお供え物であり、多いほど良いとされました。さらに提灯には「花」と「火」という、お仏壇でも大切にされている「三大供養」のうちの2つを表すという意味もあります。
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(盆提灯)※独自集計
■新盆(初盆)限定でお飾りする「白紋天」
故人様が亡くなられた後に初めて迎えるお盆のことを「新盆(または初盆)」と呼び、「白紋天(しろもんてん)」と呼ばれる白い提灯をお飾りします。
初めてご自宅へ帰ってくる故人様の霊が迷わないよう目印の意味があるため、軒先などに吊り下げてお飾りする形が基本ですが、カーテンレールに吊るすなどして室内にお飾りしても問題はございません。
■新盆(初盆)について詳しくはこちら
新盆法要の準備方法や飾り付けの仕方、法要当日の服装やお見舞い挨拶などの基本マナーを解説します。
まこも
結界としてお盆飾りの下に敷く、すだれ状のゴザです。
まこもは「病を癒す」「邪気を祓う」という意味を持つ霊草として昔から大切に扱われてきました。
蓮の葉・水の子
水の子とはなすやきゅうりを賽の目に切ったものや、洗った生米を混ぜたもので、煩悩を祓う意味があります。
この水の子や果物を載せるために蓮の葉をお皿として使います。
牛馬(精霊馬)
ご先祖様を乗せてお浄土と私たちの世界の送り迎えをする、牛(ナス)と馬(キュウリ)を模したお飾りで、「精霊馬(しょうりょううま)」とも呼ばれます。
「行きは早く駆ける馬に乗って、帰りは別れを惜しみながら牛でゆっくりと帰る」という意味があります。
■お盆の牛馬(精霊馬)について詳しくはこちら
お盆の時期に飾る、キュウリとナスで作った牛馬(精霊馬)の意味や作り方、飾り方・処分方法など基礎知識を解説します。
ほおずき
ほおずきは「鬼灯」とも表記されるように、温かみのある色味と膨らんだ形から、提灯と同じくご先祖様をお迎えする際の灯り(目印)としての役割を持つお飾りです。
また、ほおずきの中が空洞であることから、肉体を持たないご先祖様は、お盆の間はほおずきの中に魂を宿らせるとも考えられています。
みそはぎ
みそはぎは、ちょうどお盆時期の8月半ばごろに盛りを迎える花です。水辺に咲く赤紫色の花で、諸説ありますが禊で使われていたことから「みそはぎ」、漢字では「禊萩」と表すとされています。
地域によってはみそはぎを数本束ねたものを盆棚にお飾りし、お参りの際に、水に浸したみそはぎで「水の子」に水を振りかけ、餓鬼道に落ちてしまった方の喉の渇きを潤すためのご供養を行う場合もあります。
十三仏(じゅうさんぶつ)
十三仏は、お盆に限定したものではなく、お彼岸やご法事などの節目ごとにお仏壇の近くにお飾りする掛け軸です。
十三人の仏様が、それぞれ役割に応じて三十三回忌まで故人様を守ってくださるとされており、故人様がより早くお浄土へ行くことができるようにという願いが込められています。
■十三の仏様の意味・役割
十三の仏様の意味や役割を、以下にご紹介します。
地域によって異なるお盆飾り
砂盛り
主に神奈川県の一部で使われます。箱の中に川砂を敷き詰めて、お線香や盆花を差してご先祖をお迎えします。
新盆 旅装束
神奈川・東京近郊の一部地域で使用するお盆用品です。新盆で使用します。かけ袋の中にお米を入れてお施餓鬼供養法要の3日前までにお寺様へ届ける習慣があります。
扇子や草履は、ご先祖様が現世と浄土の行き来に少しでもお疲れがでないようにという想いが込められています。
以下に、一例として茨城と北関東地方のお飾り例をご紹介します。
茨城地方・北関東地方
主に茨城地方や北関東地方に多いお飾りです。紋入りの住吉提灯を準備し、ご先祖を盛大にお迎えします。
北関東地方
主に北関東地方のお盆飾りです。祭壇型のものとは違い、木枠で組まれた盆棚に飾ります。掛け軸には十三仏をご安置し、ご先祖をお迎えします。
お仏壇のコーディネート例
基本的なお盆飾りとその意味を解説してきましたが、具体的にどう飾ればよいのかお悩みの方も多いのではないでしょうか?ここでは、伝統調・モダンの2デザインと、床置きスタイル・上置きスタイルの組み合わせ別に、お盆飾りのコーディネート例をご紹介します。
コーディネート例1.伝統調・床置きスタイル
床に置く伝統的なデザインのお仏壇と相性のよい、クラシカルなお盆飾りです。お盆棚はお仏壇の前か横の場合が一般的です。
コーディネート例2.モダン・床置きスタイル①
床に置くモダンデザインのお仏壇とお盆飾りのコーディネート例です。大きな盆棚ではなくお供物壇という台を使用しています。こちらはお盆以外に、季節のお飾り等でご使用いただく方も多くいらっしゃいます。
コーディネート例3.モダン・床置きスタイル②
お仏壇の手前に盆棚を設置することで、空間を有効に演出するお盆飾りの方法です。設置スペースが限られているお部屋におすすめです。
コーディネート例4.モダン・上置きスタイル
シンプルでコンパクトなお仏壇とお盆飾りの例です。限られたスペースの中でもお部屋の雰囲気を壊すことなく、しっかりとお迎えできます。
お盆飾りはどうやって片付ける?使い回しは可能?
お盆最終日(16日)に送り火を終えて故人様をお見送りしたら、当日もしくは翌日以降にお盆飾りを片付けます。
ここでは、「翌年以降も使えるの?」「処分する際はどうしたらいいの?」など、よくご質問をいただくお盆用品のお片付けについてご紹介いたします。
使いきりのお盆飾り・処分方法
新盆用の白提灯(白紋天)
「白紋天」と呼ばれる白無地の提灯は新盆のみで使用するため、お寺にお納めするか、送り火で一緒に燃やす形で処分(ご供養)します。
もし送り火を行なえず、お寺様にも引き取っていただけない場合は、お塩でお清めして紙に包むなどしてから、自治体の処分方法に従って処分していただいても問題ありません。
白紋天は、その年に新盆を迎えた故人様のための提灯です。使い回しは失礼に当たりますので気を付けましょう。
お盆用品
まこも、蓮の葉、牛馬のお飾り、みそはぎなどは、基本的にその年限りのものですので、送り火で一緒に燃やしてしまうか、お塩で軽くお清めした後に自治体の処分方法に従って処分し、翌年はまた新しく購入します。
ただし、お盆用品については翌年も使ってはいけないという決まりはなく、ちりめんでできた牛馬など、最近は毎年繰り返し使用できる商品も増えています。
※お寺のお考えや地域性によっても毎年使用できるかは変わってくるため、不安な場合は普段お世話になっているお寺にお尋ねすると安心です。
翌年以降も使用できるお盆飾り・保管方法
盆棚、柄入りのお盆提灯、十三仏などその他のお盆飾りは、翌年以降も繰り返しお使いいただけます。また、お供えに使用するお膳や盛器、花瓶、迎え火送り火を燃やすときのお皿のホーロクなどのお盆用品も使用可能です。
お盆飾りやお盆用品は、解体できるものは外し、購入時についてきた箱に戻して保管すると安心です。絹でできたお盆提灯は虫に食われやすいため、しょうのうなどの防虫剤と一緒に箱にしまわれるとより長持ちします。
はせがわおすすめの盆提灯・お盆飾り
最後に、はせがわおすすめのお盆飾りをピックアップしてご紹介します。この他にも豊富な商品をご用意しておりますので、はせがわオンラインショップもあわせてご覧ください。
1.お盆用品セット
はせがわでは、お盆に必要なお盆飾りやお盆用品を一式まとめた、お盆用品セットをご用意しております。初めてのお盆で何から揃えていけばいいか分からない、という場合におすすめです。
2.モダン・ミニデザインのお盆提灯
リビングなどの省スペースにも飾れる、モダンでコンパクトなデザインの提灯もございます。盆棚でのお飾り時に、お位牌の両脇に設置して霊前灯としてお使いいただくことも可能です。
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(モダン・ミニデザイン提灯)※独自集計
繰り返し使える、ちりめん製のお盆飾り
牛馬や季節のお供えを模した、はせがわオリジナルのちりめん製飾りもご用意しています。生ものと違って傷む心配がなく、毎年繰り返し使用できるため、毎年人気がある商品です。
お仏壇や盆棚の飾りとしてだけでなく、玄関やリビングのちょっとしたスペースに飾ってもかわいらしい作りになっています。
ご紹介してきたものの他にも豊富な商品をご用意しておりますので、はせがわオンラインショップもあわせてご覧ください。また提灯などをご贈答品として発送する場合は、オンラインショップで掛け紙(のし)サービスも承っております。
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